投資の世界にはさまざまなスタイルがありますが、どんな戦略を取るにせよ「ポートフォリオの中核=コア」をどう設計するかは極めて重要です。この記事では、私自身がどのような理由で大型安定株(例:Walmart/WMTなど)をコア投資の中心に据えているか、またそれによって得られるメリットについて具体的にお伝えします。
コア投資とは?
「コア投資」とは、ポートフォリオの中心(50〜70%程度)を占める安定資産に投資する戦略です。これは、他の成長株投資やオプションなどの“攻め”を支える「守り」の役割を果たします。
コア資産には以下のような特徴があります:
- 値動きが比較的安定している(ボラティリティが低い)
- 長期的に右肩上がりの成長をしている
- 業績が安定している、景気に左右されにくい
- 配当が安定している場合が多い
これらの特徴を満たす資産として、多くの投資家は米国の大型株やインデックスETFを活用します。
私がWMT(ウォルマート)など生活秘需品をコア資産にする理由
私がコア投資の中でも特に生活秘需品セクター銘柄を重視しているのは、以下のような明確な理由があります。
1. 生活に必要だから景気変動に左右されにくい
一例として紹介する銘柄WMTは世界最大の小売企業であり、食料品や日用品など生活に不可欠な商品を取り扱っています。そのため、不景気時でも需要が極端に減らないという特性があります。
これは、金融危機やパンデミックのような局面でも、他の業種に比べて下落幅が小さいという形で現れます。
※個別銘柄を扱う際は、ETFに比べ個別の事情がある時もあるので、購入前に調査する事をお勧めします。
2. 下落幅が小さいから、資産の安定性が高い
株式投資において重要なのは「損をしないこと」。
たとえば、市場が10%下落したときに、他の銘柄が20%以上下がる中でWMTが5%程度の下落で踏みとどまれば、資産の安定性に大きな差が生まれます。
このように、WMTのようなディフェンシブ株はポートフォリオの“クッション材”として機能してくれるのです。
3. プレミアム収益が安定して得られる
WMTのような価格変動が限定的な銘柄では、デルタ0.20以下のCovered Call戦略も安定して機能します。
- 株価の変動が小さいため、ITM化リスクが低い
- 週次でプレミアムが得られやすく、定期収入化が可能
つまり、資産を守りながら収益を得られる“二刀流”の運用ができるのです。
コア投資のメリットとは?
- 精神的に安定する
- 市場の変動に振り回されにくくなることで、無駄な売買を減らせます。
- 暴落時に「耐える力」になる
- 全体が落ちても、コア資産の安定性が資産全体を支えてくれます。
- 再投資の原資にもなる
- 配当+Covered Callで得られるインカムは、成長株やサテライト枠への再投資に充てられます。
- 毎月のポートフォリオ管理が簡単になる
- 値動きが穏やかなので、頻繁に売買をせず“置いておくだけ”でよい銘柄が多いです。
コア資産を選ぶ3つの基準
では、WMTのようなコア資産を選ぶにはどうしたらいいのでしょうか。私が重視しているポイントは以下の3点です:
- 安定的な業績と市場シェアがあるか
- 景気後退でも黒字を維持できる企業か?
- 株価のボラティリティが低いか
- 過去1年のチャートで急激な乱高下がないかを見る
- オプション取引に向いているか
- 板が厚く、プレミアムが安定して得られる銘柄か(例:WMT, KO, XLU)
コア投資は「投資の土台」
成長株やテーマ株で資産を増やしたい気持ちは多くの人が持っています。
しかし、それらは常にリスクと隣り合わせです。だからこそ、守るべき資産=コアをしっかり持っておくことで、攻めの投資にも挑戦できる環境が整います。
WMTのような安定株は、価格は地味でも投資の“土台”としての役割を完璧に果たしてくれる存在です。
まとめ:あなたの「守り」を整えることが、最大の「攻め」になる
投資で成功したいと考えるなら、まずは土台を固めること。
「守りながら育てる」── それがコア投資の本質です。
WMTのような安定性のある銘柄をポートフォリオの中心に据えることで、
日々の値動きに一喜一憂することなく、長期的な視点で資産を育てる戦略が取れるようになります。
あなたの投資戦略にも、ぜひ“揺るがない土台”を築いてみてください。
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